先日、映画館に「空飛ぶタイヤ」を観に行った。
運送会社が大手自動車会社のリコール隠しのせいで、買い物帰りの母親が死亡する事件を起こしてしまうことに端を発する話。
半澤直樹みたいな勧善懲悪の話で、観ていてスカッとした。
不良な点があると、クレームが起こるだけですまない。
人が死んでしまう可能性があるからねえ…。
「働くって大変だ…」
と思っていたら、エンディングにめっちゃぼくの心にささる曲が、流れてきた。
サザンオールスターズ「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」。
なんていうかね、ぼくのサラリーマンの魂が揺さぶられた。
調べてみたら、「空飛ぶタイヤ」を観て、曲を作ったみたい。
道理で無骨な曲。
歌詞もねえ、変に英語を使って格好つけてないのがイイ!
曲が始まったばかりで
「この世はすべて裏表(うらおもて)。嘘と真(うそとまこと)の化かし合い」
とか古典的な響きのよさを感じる…。
歌詞については教育学者で明治大学文学部教授の齋藤孝が「日本語の可能性を最大限に広げている」と評しており、桑田がたびたび行う当て字(二重読み)についても「こうした表現は江戸や明治の時代によく見られる表現なんですね(中略)ひらがなは私たちの身体にスッと入っているもの、漢字は理知的で、頭のほうに入って来るものですのでこうして表現をする事によって、頭と身体の両方から掴む効果も生んでいると思います」と評価している。また、文語体と口語体の混在も桑田の歌詞の大きな特色であるとしている(wikipediaより引用)
調べてみたら、明治大学文学部の教授も歌詞の分析をしていた。
「しんどいね生存競争(いきてくのは) 酔いどれ涙で夜が明ける」
とかが齋藤教授が主張している当て字かなと。
うーん、日本語の可能性を広げていると言われるのも、わかる…気がする。
多分、働いているとうっ憤って毎日蓄積されていくはず。
やる気が起きない仕事でも、金をもらっている以上、やらなきゃならない。
納得できないことを受け入れたり、たまには文句を言って戦わなくちゃいけない。
ぼくが日々感じている理不尽さをうまく曲として代弁してくれた気がする。
完成度が高くて、ボカロに歌わせても、あんまり違和感がない。
多分、何年かしてカバーされても「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」の良さは色あせることはないだろう。
普段はこんな感じてアニソンを聴きながら出勤することが多いけれど、「闘う戦士(もの)たちへ愛を込めて」を聴きながら、頑張って勤務しよう。
最近仕事のやる気がわかないけれど…。